櫛ヶ浜の家、化粧軒裏工事

道路側の屋根工事
 
道路に面したこの部分は準防火地域の規制に合わせる必要がありますが
もともとの化粧軒裏の意匠を生かすため、あえて一旦解体。
見た目はほとんど変えずに準耐火構造の仕様で作り直します。
 
 
 
化粧野地板に使われているのは30ミリの厚板。
実(さね)部分が赤く見えるのは、既存に合わせたベンガラ塗り。
 
 
 
この部分の骨組みは母屋側に少し傾いていたため
補強のための横つなぎ材を加えます。
写真は既存の桁材にほぞ穴を開けているところ。
 
 
 
 
横つなぎ材を既存の骨組みの長さに合わせるため
仮組みしては削ることを何度も繰り返しながら少しずつ寸法調整、
新築の何倍もの手間がかかっています。
 
 
 
 
作り直された化粧軒裏(室内天井部分)
新たにベンガラで塗られた天井は、既存の骨組みに比べて赤色が鮮やかです。
 
古い材に合わせて色を調整することもできるのですが
あえて歴史のリアリティを生かすことを大切にし、
時間の経過によって生まれる自然な調和に期待を込めています。