宇部の家 耐震工事進行中

 
宇部の家の耐震工事が始まって1ヶ月あまり
梅雨末期の豪雨もあり、基礎の掘削にてこずっていましたが
ようやくコンクリート基礎を据える段階まで来ました。
 
写真は南側座敷のコーナー部分
ジャッキアップした家の下を手掘りで掘り下げ
コンクリート基礎用の鉄筋を組んだところです。
 
 
 
 
 
 
 
コンクリートを打ち終わったところ
地盤沈下していた建屋はこの基礎でしっかり踏ん張ることで
耐震上も安定した状態になりました。
 
 
 
 
 
 
 
外周まわりの基礎は全周で75m以上もあり、
それをすべて手掘りで作業して行くため、とても時間がかかります。
 
南側の座敷側から西面をまわってようやく建屋の北面まで作業が進んできました。
それでもまだ半分以上残っています。
 
 
 
 
 
 
 
今回、地盤沈下の原因のひとつと考えられるのが屋外排水の建屋への侵入
 
それを食い止めるため、
特に排水状況の悪かった建屋の西側に排水溝も新設、
建屋周囲の排水状況もかなり改善できそうです。
 
工事開始からここまで1ヶ月あまり、
実に手間と時間の掛かる仕事ですが
その分、今後100年の安心につながることを考えれば
案外、コスパやタイパは高いと言えるかも知れません。
 
 

ECRUHOME カーテン打合せ

宇部の家の改修に合わせてカーテンを新調することになりました。
ならばと、ECRUHOMEをおすすめしたところ、快諾いただき
建主と生地の打合せを行いました。
 
 
 
 
 
 
ECRUHOMEの作るカーテンは麻のもつオーガニクな質感と
生地の素材感を生かした自然でやさしい色合いが特徴です。
 
TIMEのデザインするシンプルな空間にとても相性がよく、
空間に心地よい雰囲気を与えてくれます。
 
 
 
 
 
 
室内に差し込む光の透け感や表情など、幾つかのサンプルを確認いただき
バランスのよい生地をセレクトしていただきました。
 
 

宇部の家 工事開始

宇部の家の工事がついに始まりました。
 
築85年の木造家屋は地盤の不同沈下などにより
あちこちに骨組みの歪みが発生しています。
 
その歪みを矯正するために基礎が接している地面を掘り下げ
コンクリート基礎を打設し、ジャッキによって家のレベルを矯正します。
 
 
 
 
 
 
家をジャッキアップするため、
基礎とつながっている玄関土間などのコンクリートを解体しています。
 
 
 
 
 
 
玄関の引違い戸は愛着のある一品のため
建主と相談し、再利用する予定です。
 
 
 
 
 
 
玄関引戸の敷居レールも年季の入った質感に味わいがあり
できるだけ再利用したいと考えています。
 
 
 
 
 
 
家の西側の座敷部分はかなり地盤が下がっているため
基礎下の地面を彫り込んで矯正していきます。
 
 
 
 
 
 
基礎の長石の下にあった土は、新たなコンクリート基礎のレベルまで掘り下げ
レベル調整するためのジャックで支えていきます。
 
これらの工事は機械で行うことのできない人力の仕事になるため
それなりの時間と手間がかかります。
 
それでも、これらの手間をかけることによって
これからの何十年かを愛着のある家とともに
安全に暮らすことを可能にしてくれるのです。
 
 

宇部の家 食洗機設置

宇部の家の食器棚改修工事で、食洗機を設置しました。
 
機種は建主のご希望によるミーレの G7314 C SCI AutoDos
世界初の洗剤自動投入機能で、食器の汚れ度合いによって投入量を自動で調整、
その他、操作はタッチパネル式でスマホでの設定も可能な最新式です。
 
ご夫婦共に多忙な生活をサポートするまさに最強のマシンです。
 
 
 
 
 
 
内部のバスケットは日本のメーカー品と違いシンプルな構成ですが
形や種類の多い日本の食器にも対応したラックや箸ホルダーなど
機能面でも細かいところまで配慮されています。
 
 
 
 
 
 
既製品のシステムキッチンの一部を作り変えた今回の改修ですが
一見、どこを作り変えたのかわからないほど馴染んでいます。
 
既存家具の寸法やゆがみを細かくチェックし、
オリジナルの木目や色に対し、木材の種類や色合いを慎重に吟味したおかげで
改修した部分だけが目立つことなく、全体として違和感なく仕上がりました。
 
 

宇部の家 食器棚工事

宇部の家の食器棚と食洗機の改修工事を行いました。
既存の食器棚はパナソニックの既製品で、上部の吊戸棚を残し
食洗機(中段)と収納棚(下段)を解体撤去して
この部分に新たな食器棚と食洗機を組み込みます。
 
 
 
 
 
食洗機と収納棚を解体したところ
この空いたスペースの寸法に合わせて製作した家具をはめていきます。
 
 
 
 
 
 
中段部分に食器棚を取付け
 
工場製作の既製品と家具屋さんの製作する家具には
微妙な寸法の違いや既存家具の歪みなどがあるので
それをあらかじめ考慮して、ズレや隙間が出ないように
調整しながら取付けしていきます。
 
 
 
 
 
 
中段の食器棚の取付け完了。
下段は食洗機をはめ込むスペースを残して
左の配管スペースに脱着式の目隠しパネルを取付けています。
 
家具の色合いについてもできるだけ既存家具と違和感が出ないよう
何度も色見本をつくってもらい、確認を行いました。
塗装屋さんの苦労の甲斐あって、違和感なく調和してくれたので
まずは一安心です。
 
後日、ミーレの業者による食洗機の設置を行い、工事完了となります。
 
 

宇部の家 食器棚改修

 

宇部の家の改修工事がいよいよ動き出しました。
先行工事として、キッチンの食器棚を改修し
ミーレの食洗機を新たに組み込みます。
 
写真は食器棚の扉部分
右側は改修する食器棚の扉、左側は食洗機の化粧パネル
 
 
 
 
 
 
食器棚の扉の引手加工
既存の食器棚に合わせて、框を彫込んでスッキリ見せています。
 
 

宇部の家 内装デザイン検討

宇部の家のリノベーション計画、内装デザインの検討中です。
 
既存LDKの天井を取り払い、小屋梁を露出した状態をパースでチェック。
 
天井裏の詳細はまだ正確につかめないので
ひとまずわかる範囲で小屋組を入れて雰囲気をチェックしていきます。
 
この図はキッチンからダイニングを通してリビング方向を見たところ。
その先のプレイルームを抜けて中庭のウッドデッキまで視線が延びていきます。
 
 
 
 
 
リビングからキッチンを見返した図
 
既存のキッチンを大幅にリニューアル、
耐震壁を考慮しつつ、屋外の畑や木々へ視線が抜けるよう
吊戸棚はあえて割愛し、新たに大きな窓を設けています。
 
キッチンやリビングに必要な備品、子供のワークスペースなど
必要な機能や収納スペースを建主と検討しながらアレンジしていきます。
 
 
 
 
 
 
既存の和室と中庭
 
リビングに隣接する和室(画像奥の部屋)は間仕切りを取り去り
プレイルーム的なスペースへ変換。
 
二間続きだった手前の和室はそのまま残し、
内縁から続く中庭にウッドデッキをめぐらして
和室からの広がりと中庭周りの部屋との回遊性を高める計画です。
 
リノベーションでは予算の制約が大きい場合が多いのですが
それに反するように、改善したいことは沢山あります。
 
 
ご要望が増えれば、その分予算とのギャップが大きくなるため
工事範囲やデザインとコストのバランスを図るのは結構大変です。
 
建主にはその点をご理解いただきながら
打合せを何度も重ねて、ご要望を形にしながら落としどころを探っていきます。
 
 

宇部の家 新計画案

昨年から進めてきた宇部の家のリノベーション計画
 
当初は上の模型の左端の南向きの部屋をリノベーションして
セカンドリビングにする計画でした。
 
その後、建主が住まい方を再考され
右端にある既存のリビングを本格的にリノベーションすることになり
改めて計画を練り直し、打合せを重ねてきました。
 
最大の課題は、LDK以外にある6部屋とのつながりがなく
部屋数の割に広さと家族の一体感が感じられないことでした。
 
 
とはいえ、元々の間取りのかたちの制約もあって
LDKとその他の部屋をつないで一体感を出すのに苦戦しましたが
何度も案を練り直し、建主も粘り強く検討していただいたおかげで
今回、ようやくプランの方向性が固まりました。
 
 
 
 
 
 
 
建物の北東端にあるリビングと隣接する部屋たちは
間仕切位置を調整することで視線の抜けをつくり
視覚的なつながりを生み出します。
 
また、既存の天井を取り払い、大屋根で各部屋を空間的につないで
部屋同士の一体感をさらに高めていきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
基本的な間取りはほとんどそのままですが
開口部や間仕切の位置を調整することによって
各部屋のつながりや屋外への広がりを生み出します。
 
 
 
 
 
 
 
キッチンからリビング南側を見たところ
 
リビングの南側には薪ストーブを部屋のシンボルとして設置し
その向こうの植栽、さらにその先の庭へと視線が抜けていきます。
 
薪ストーブの右斜め方向は、南端のウッドデッキまで視線が伸び
どこにいても家族のつながりが感じられる住まいになりそうです。
 
プランがまとまってきたので
これから詳細のデザインをさらに詰めていく予定です。
 
 

宇部の家、床下調査

宇部の家の家揚げを行うため床下調査をしたところ
地盤の沈下が見られたため、詳細の調査を行いました。
 
 
 
 
 
床下の地面にはあちこちに地割れも見られます。
調査の結果、
地下1・2m付近に地下水のたまりやすい層があることがわかりました。
 
 
 
 
調査結果から地盤状況を確認しているところ。
 
 
 
 
 
 
計測器の調査結果をもとに
実際に金属の棒を差し込んで地盤の状況をチェック。
 
計測器のとおり、地下1.2m付近で湿り気のある土を確認。
地中の水分量の変化によって地面に地割れが発生しているようです。
 
耐震補強には、地盤の安定がなにより重要なため
改めて、地盤の改良などを追加で検討することになりました。