BANKOアーカイブデザインミュージアムにて打合せ

陶芸家でアートディレクターとしても活躍されている内田鋼一さんが運営するBANKOアーカイブデザインミュージアム、開館10周年を記念した企画展が開かれています。

陶芸を本業としていないアーティストやクリエーターが自分の作品とは違う視点で生み出した焼き物を、内田さんの審美眼で集めて展示しています。

今回、展覧会に合わせて、現在設計中の茶室について内田さんにアドバイスをいただくため、四日市まで行ってきました。

 

 

私設の美術館はローコストな展示スタイルながら、並んでいる作品はどれも一級のアーティストやクリエーターのものばかりです。

 

 

こちらは展覧会の表紙にもなっている奈良美智の焼きもの。絵画やオブジェとはまた異なる味わいがあります。

 

 

岡本太郎の陶器製グラス。彼の作品は大きいものが多いそうで、展示空間に合わせて小粒なものになったそうですが、小さな器に即興で描いたような図柄にもしっかりと個性が現れています。

 

 

棟方志功の陶版。焼き物でも存在感があふれています。

 

 

ミュージアムは古い銀行の建物をリノベーションしたもので、こちらは金庫室だった部屋、こちらにも逸品が展示されています。

 

 

白洲正子の器

内田さんが20代の頃、自身の展覧会に訪れた白洲さんから、「つい最近焼き物を作ってきたのよ」と言われたことを思い出し、孫の白洲信哉氏を通じてお借りしたものだとか。

 

 

山下清の器に描かれているのはカタツムリ。2匹が向き合う様に温かみが感じられます。

 

 

音楽・アート・ファッション・ライフスタイルなどマルチで活躍する当代のクリエーターであるNIGO®の作品は本格的な茶碗。近年、川喜田半泥子に傾倒し、自身も器を製作されていますが、なかなかの力作です。

内田さんによると、本業ではない作家がつくる焼き物には、陶芸家の常識や発想を超えた表現が生き生きと現れていて面白いというお話がありました。

それは、建築デザインを本業としない内田さんが生み出す空間にハッとさせられるのと通ずるところがあり、今回の茶室設計にも貴重なアドバイスをいただくことができました。このアドバイスをしっかりと生かせるよう、これから空間デザインを練り込んでいきます、

 

2026.5.12 設計事務所 TIME

山口のプロジェクト 内覧会

山口のプロジェクトで内覧会が行われました。ずっと閉じていた店舗入口の真鍮の引戸がいよいよ開放されます。

 

 

引戸を開けると正面に立ち飲みのカウンターが現れ、間接照明の柔らかい灯りでお客さんを迎え入れます。

 

 

こちらのカウンターで熟成日本酒「夢雀」が来賓の方々へ振舞われました。

 

 

全面ガラスの開放的な応接スペースに集うお客様

15人ほどが入って席は一杯になりましたが、庭に開かれた空間のおかげでまだまだゆとりが感じられます。

 

 

犬専用の部屋へ愛犬HANAちゃんが初入室、ちゃんと自分の居場所がわかっているようです。

 

 

応接室に飾られた肖像画とHANAちゃんのツーショット

住宅としても使われるこの空間は犬にも優しい滑りにくい素材を使用するなど、ドッグトレーナーの方に色々とアドバイスをいただき工夫を凝らしました。待ちに待った愛犬との暮らしがこれから始まります、

 

2026.4.16 設計事務所 TIME

山口のプロジェクト お引渡し

昨日、山口のプロジェクトでお引渡し式が行われました。

工務店によるセレモニーで、お店の前でささやかなテープカットが行われました。小さなお店ですが、ここ山口市から世界に発信する拠点として、期待が高まります。

また、住宅部分もこだわりが詰まった空間で、難しい設計の要求を受け止めて、工務店が粘り強く仕上げてくれました。

 

 

今週末には、工務店による完成見学会も行われるそうです。ショールームのような見応えのある空間に仕上がっています。

 

 

大型犬と暮らす家としても様々な工夫をしています。こだわりの家づくりや愛犬との暮らしをお考えの方には参考になりそうです。

ご興味のある方は以下のサイトより

株式会社 マイルーム 完成見学会

 

2026.4.14 設計事務所 TIME

秋月のプロジェクト、始まりました。

新しい住宅のプロジェクトが始まりました。

まずは敷地環境や建主のご要望を整理した上でボリューム模型のスタディを行い、納得のいくかたちを探っていきます。

 

 

敷地は上下に擁壁のある雛壇上の中間に位置しています。擁壁は高度経済成長期にできた古いもので安全性に懸念があるため、建築可能エリアが制限されています。

その制限により、敷地の奥行きの半分ほどが建築できないため、必然的に細長い横長のプロポーションになっています。その横長のボリュームに低・中・高の3段の屋根でリズムをつくりつつ、安定感のある形態にまとめていく予定です。

それぞれのボリュームには、その容積に合わせた所要室を割り当てながら、プランの調整を進めていきます。

 

2026.4.7 設計事務所 TIME

山口のプロジェクト、植栽工事

山口市のプロジェクトは、今週から植栽工事が始まりました。

建物の表側は敷地の半分が自宅と店舗来客用の駐車場になるため、植栽は建物際の幅1mほどのスペースに限られています。

植栽工事を担当する松樹園と打合せを重ね、限られたスペースでも効果的な演出ができるよう、樹木の種類や枝ぶりなど、色々と工夫を凝らしていただきました。

 

 

日本酒のテイスティングができるお店の入口

隠れ家的な小さなお店は真鍮の扉のみのストイックな雰囲気ですが、両側に配された表情豊かな枝ぶりの樹木が白い壁にシルエットを写し出してくれるでしょう。

 

2026.3.27 設計事務所 TIME

山口のプロジェクト、家具搬入

山口市のプロジェクト、内装工事が終わり、家具や照明器具が搬入されました。

手前のダイニングテーブルはトチノキの無垢板、シンプルな空間に存在感が感じられます。合わせる照明はルースポールセンのラジオハウスペンダント。

奥のソファコーナーにはヌースプロジェクトのゆったりしたソファセット、シックな色合いが空間と調和しています。

ローテーブルは自然石をラミネートしたもので、有機的な形がダイニングテーブルと響き合います。

今回の家具と照明は、SKP合同会社の廣中夫妻にセレクトしていただきました。一見、モノトーンの無機質な空間ですが、抑制を効かせながらもひとつひとつのものたちがしっかり吟味され、豊かな居心地をアレンジしていただきました。

 

2026.3.8 設計事務所 TIME

 

高水の家、地鎮祭

天皇誕生日の昨日、高水の家の地鎮祭が行われました。

家の工事に先立って擁壁工事を行うため、土用の期間を避けて工事の安全を祈願、神主さんからは地鎮祭について詳しい説明もありました。

建物を建てる土地にはもともと土地の神様が存在し、そこには土や水、日光や風、土地に住まう虫やミミズ、それを餌にする鳥やとかげなど、生きとし生けるものが調和して存在しており、その状態を建物を建てることによって一時的に乱すことになるため、土地の神様にお許しを得るもの、だとのこと。

確かに、人間だけの都合で好き勝手に建ててよいものではない、そのことを改めて考えさせられました。

 

 

 

 

 

宇部西岐

歴史をつなぐ家

宇部西岐波のリノベーションの工事が完了しました。

写真は玄関ホールを兼ねたダイニングルームの南面窓を改修したもの。建て主のご要望をもとに、予算を調整しつつ、木製の格子窓にこだわり、うたた寝もできそうな奥行きのあるベンチを造り付けています。

 

 

もともとは少し暗い窮屈そうな部屋でしたが、窓周りをデザインし直すことで余白のある穏やかな雰囲気に変わりました。

 

 

改修前のダイニングとキッチン

18畳ほどの広い部屋ながら、物があふれて居心地を失っていました。

 

 

改修後のダイニングキッチン

天井を取り払い、既存の木造トラスを生かした高い天井、空間の広さを生かしたオープンキッチン、そして、南からの光が降り注ぐ格子窓とベンチによって居心地のよさを取り戻しました。

 

 

改修前のキッチン回り

調理や収納スペースは充実していましたが、ダイニングとの間を仕切る収納家具によって北向きの暗い空間になっていました。

 

 

改修後のキッチン

オープンキッチンによってダイニングと一体感のある空間に改め、北窓から屋外の眺めにも視線が広がる空間となり、風通しもよくなりました。

 

 

改修前のリビングと玄関

昭和を感じさせる洋室のデザインで濃い木目の壁板がやや重たい感じの印象でした。

 

 

改修後のリビングは壁や天井をしっくい塗装のシンプルな空間に改め、一日中日当たりのよい明るい空間へ。

ダイニングとの間を仕切っていた収納を取り払い、リビングダイニングの中心に薪ストーブが設置されました。

 

 

キッチンからの見たリビングダイニング

建主のご要望に合わせ、3部屋に仕切られていた空間は、緩やかにつながる奥行きと広がりのあるワンルームになりました。

古いものと新しいもの、和の要素と現代的な要素、表情や質感のある無垢板とシンプルな白い壁など、対象的な要素が絡み合いながらも、それらが違和感なく同居し、築60年を超える家は新たな歴史をつないでいくことになりました。

 

2026.2.15 設計事務所 TIME

山口のプロジェクト 仕上工事進行中

山口市のプロジェクトでは、店舗の厨房カウンターの腰壁に左官工事が行われています。

しっくい塗装の白い空間に合わせるのはモルタル仕上げのグレーの壁、装飾的要素の少ない控えめな表情ですが、徹底した簡素な仕上げが空間に緊張感を与えてくれると期待しています。

 

 

 

応接室を兼ねたリビングルームの外部には奥行き3mのウッドデッキ工事が始まりました。建物本体を施工した棟梁が、丁寧に加工組立を行ってくれています。

こちらも仕上がりが楽しみです。

 

2026.2.4 設計事務所 TIME

造付の木製ベンチ

宇部西岐波の工事では木製の造付ベンチが設置されました。

しっくい塗装の白を基調として、ナラ材の床や古色の小屋組、再利用した木製建具やラワンの造付キッチン、杉材の木製ベンチなど、様々な樹種や色合いが違和感なく共存しています。

 

 

木製ベンチはクッションを置いてゆったりと座ってもよし、奥行きが67センチあるので、日当たりのよい午後などはデイベッドとしてうたた寝もできそうです。

 

2026.1.21 設計事務所 TIME