その先の「豊かな日常」をめざして

2020年もあと数日、
今年は世界中の人々にとって記憶に残る年となるのでしょう。
 
今年の年始に掲げた目標は
この忙しい時代にこそ大切なこころ落ち着く「豊かな日常」や「人と人が豊かにつながること」をめざす、
というものでした。
 
今も続いているコロナ禍は、人々の日常を制限し、
ソーシャルディスタンスで人と人を分散させることを求めています。
 
しかし、このような状況の中でも
日常のすべてが失われたわけではありません。
人と人のつながりが不要になったわけでもありません。
 
時間の余裕で生まれた新鮮な気付き、会えない人への思いなど
当たり前すぎて見過ごしてきたものの大切さに気付かされる機会になったかもしれません。
 
コロナ禍は、現代人のくらしや生き方が生み出してしまった
膿(うみ)をあぶり出す役割をも果たしているのかもしれません。
 
個人主義が当然のようになって、
我々は自分中心に地球が回っているとの勘違いをしていなかったでしょうか?
 
目先の利益に振り回されて、
一分でも一秒でも早く、早くと焦っていなかったでしょうか?
 
それがこのコロナ禍で図らずもブレーキをかけられ
一旦立ち止まって足元を見直す、とても大切な1年になったのではないかと思います。
 
自分中心から少し頭を切り替えて
他人や社会、そして自然のもつ「多様性」を受け入れる柔らかさを
もう一度我々が取り戻すことの必要をこの厄災は示唆しているのかもしれません。
 
おそらく、本当の「豊かな日常」は、その先にこそ現れるのではないか、
私はそう考えています。
 
TIMEはその「豊かな日常」をサポートすべく、住まい、建築、そしてまちに対し
これからも働きかけて参りたいと思います。
 
時代を後戻りさせず、よりよい時代への進化をポジティブにめざしていく、
来年がそんな一年になることを願っています。
 
 
 
 

大内御堀の家(第3期)

大神の家2 スタディ模型

大神の家2、
これが3案目のスタディ模型です。
 
26坪のコンパクトな家ですが
敷地向こうに広がる田園風景を望むための大きな開口を開き、
広がりの感じられるおおらかな居住空間に仕立てていきます。
 
 
 
 
 
室内の断面構成
1階に主要な部屋、2階に将来の子供室にも使えるセカンドリビング、
それらが吹抜けでつながる構成になっています。
 
 
 
 
 
上からの見下ろし
吹抜けのまわりにセカンドリビングやロフトがあり
ぐるっと一周できる回廊状の空間になっています。
 
1、2階の親密感とそれぞれの場所の個性のバランスを
平面寸法や断面構成、天井高さなどを変えながら
さらにスタディしていきます。
 
 
 

大神の家2、地盤調査

雪の散らつく中、
新たなプロジェクトの地盤調査を行いました。
敷地奥は4mほどの擁壁、その下に川が流れるロケーションです。
 
設計はまだ始まったところですが、擁壁近くの地盤の状態が気になるため
事前に地盤のデータを確認してから建物の配置と平面形状を調整する予定です。
 
地盤の状況はさておき、
川向こうに広がるのどかな風景はこの家の最大の武器になりそうです。
 
 
 

臼杵の家、配筋検査

臼杵の家の配筋検査に行ってきました。
家の横幅(写真では奥行き)が18m、基礎高さはGL+550ミリあるため
基礎だけですごい存在感です。
 
 
 
 
 
 
基礎端部のハンチ部分
通常の2倍ほどのボリュームなので、鉄筋量も多めです。
 
鉄筋の径、かぶり、間隔、定着長さなどを一通りチェックし、
設備配管との取り合いや開口補強などを監督さんと打合せ。
 
 
 
 
 
 
べた基礎中央部分のハンチ部分
縦横にハンチが入っているので鉄筋組もかなり手間がかかっています。
 
今回は土間がそのまま床になるので基礎の立ち上がりがなく
その分、地盤からの反力を基礎のハンチ部分で受けています。
 
 
 
 
 
西側道路から見たところ
基礎の高さだけで道路面から90センチ程度もあります。
 
 
 
 
 
 
南側の山並みに開けた中庭部分
この部分の基礎は棟上げしたのちに打ち継ぐため
両側の基礎から差し筋を出してつなぎます。
 
 
 
 
 
 
南側隣地から見た全景
敷地奥にある2階建ての家に比べてもかなりの横幅であることがわかります。
この横幅を生かして、水平ラインを強調した建物となる予定です。