雑誌「建築ジャーナル」へ掲載されました

 
建築の専門雑誌、建築ジャーナルにて当事務所の小特集を掲載いただきました。
 
山口県周南市で設計事務所を開いて25年。当初はほとんど縁故もなく、仕事の依頼はほぼなし。美装屋さんの塗装工事を手伝ったり、動物園でシカに見つめられながらシカ小屋の屋根防水の貼替えをやったりしていました(笑)
 
図面の依頼があっても、「図面くらいササッと描けるやろう」と言われてタダ働きになることも。設計やデザインは料理の添え物のようにしか扱われず、デザインの意義や価値を一から説明することから始めなければならない状態でした。
 
時代は変わり、地方でも設計やデザインの価値が求められることも多くなってきました。しかし一方で、情報が氾濫し、コスパやタイパに振り回されて、デザインが上辺だけのものとして誤解されたり。乱用されるという弊害も散見されるようになっています。
 
TIMEでは、この25年間を通して、建築の機能や性能、美しさや居心地といった当然持つべき価値とともに、時の移ろいの中で生まれる感動や愛着といった、人のこころに響くデザインにこだわって設計を行ってきました。
 
社会の変化が激しく、日々が慌ただしく過ぎ去っていく時代だからこそ、「時は金なり」ではなく、「時は文化なり」と言える普遍性のあるデザインをこれからも模索していきたいと思っています。
 
 
 

見学会@湯野温泉

山口県建築士会の女性部会主催により
湯や晴ル音とリニューアルされた紫水園の見学会が行われました。
 
梅雨入り前の晴天に恵まれ、
湯や晴ル音の開放的な空間と庭と連続する湯野の風景を
しっかりと満喫していただきました。
 
 
 
 
 
 
隣接する温泉旅館紫水園では、ロビーと客室のリニューアルが行われ
設計を担当したNONO-Fleur Designの坂根さんから解説いただきました。
 
時代の変化やコロナ禍により停滞していた湯野温泉ですが
少しずつ新しい息吹が生まれつつあります。
 
 

内藤廣さん、講演会

 
山口県建築士会の総会が開かれ、
建築家の内藤廣さんを迎えて、講演会が開かれました。
 
建築とまちづくりという演題で
NHKの日曜美術館でも放映された渋谷の再開発を中心に
建築とまちづくりの関係や建築家の果たすべき役割などを語られました。
 
実は、昨夜に周南入りされた内藤さんから午前中に連絡があり
急遽、講演会の前に湯野温泉の湯や晴ル音をご案内しました。
 
内藤さんと一緒に足湯につかり
リラックスした時間を過ごしていただきました。
 
図らずも講演会の冒頭でも湯や晴ル音をご紹介いただき
大いに広めていただきました。感謝!
 
 

Showcase Hotel KASANE

有福温泉に生まれたコンセプトホテル Showcase Hotel KASANE
古い旅館をリノベーション、地域の職人による手仕事をフューチャーし
独自の世界観が展開しています。
 
 
 
 
 
 
玄関に入るとあざやかな藍染めの下駄箱が目を引きます。
 
 
 
 
 
 
下駄箱の取手もオリジナルのもの
細部に至るまでデザインへの情熱が伝わってきます。
 
 
 
 
 
 
 
玄関ロビーの中心にはオリジナルのものと思われる大階段
明るさを落とした陰影の中に存在感を示しています。
 
 
 
 
 
 
階段を上がると複数の宿泊室へアプローチ
間接照明や集光型のダウンライトなどが空間に落ち着いた表情を与えています。
 
 
 
 
 
 
宿泊室に入ると、一面和紙の柔らかい光が迎えてくれます。
 
 
 
 
 
 
部屋の真ん中には、象徴的なペンダントライト
木製のシェードにもこだわりが込められています。
 
 
 
 
 
 
ダイニングテーブルの奥にはちょっとした調理ができるミニキッチン
天板も含め、木製のオリジナル家具として製作されています、
 
水栓、IHコンロやオリジナルのフード、壁の棚など
ひとつひとつ吟味してアレンジしたものたちが絵になる風景を創っています。
 
 
 
 
 
 
ダイニングルームの奥にあるベットルーム
木材や障子、土壁などの自然な色合いの中に藍の差し色が効いています。
 
 
 
 
 
 
ベッドルームの開口部も和紙による柔らかい光
落ち着いた雰囲気があり、夜明けも柔らかく感じられる空間です。
 
 
 
 
 
 
障子の組子にもこだわりが・・・
デザインを詰め込むと、場合によっては、やり過ぎになりがちですが
このホテルに込める真摯な思いでバランスを図っている感じがします。
 
 
 
 
 
 
寝室の奥にあるアクセントライト
既成のL型鋼を、あえて余計な手を加えずに潔く扱って
裏面に間接照明を組み込んだだけの好感が持てるデザインです。
 
 
 
 
 
 
ダイニングルームとの間仕切壁は元々の仕上げを取り外し
筋違いも含め、骨組みを意匠としてアレンジしています。
 
 
 
 
 
 
洗面室とトイレを仕切るカーテンのレールは懐かしい竹尺
若々しい遊び心に思わず笑みがこぼれます。
 
 
このホテルをプロデュースするのは
江津市内にあるSUKIMONOというデザイン会社で
建築や家具のデザインにとどまらず、
地域に根ざしたまちづくりにもこだわりを持っているようです。
 
まだまだ若い会社だけに、これからの展開が楽しみです。
 
 

ディスカバージャパン @島根

 
 
島根県石見地方の山間部に位置する有福温泉
古くは奈良時代まで辿ることのできる歴史ある温泉地です。
 
温泉街を抜けて山道を数分歩くと神々しい朝の風景に出会いました。
以下、清々しい空気の中、素のままの山里の風情が感じられる
ディスカバージャパン的な風景をご紹介します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

リノベーションの実測調査

築60年以上になる木造の家をリノベーションする計画で実測調査を行いました。
 
写真は、家の中心にある二間続きの和室と内縁
内縁からつながる庭への開放感が気持ちのいい空間です。
 
 
 
 
 
 
9mくらいある長い内縁
室内と庭をつなぐ心地よい中間領域となっています。
 
 
 
 
 
 
実測調査とともに、床下の劣化状況がないかをチェック。
やや湿気のあるものの、修繕された形跡があり、まずまず良好な状態です。
 
 
 
 
 
 
正面には二間続きの和室、右に内縁と南庭、
左側は中廊下とその先にはもう一つの和室があり
部屋と部屋がゆるやかにつながる空間に特徴があります。
 
 
 
 
 
 
南側の和室から中廊下と北側の和室を見たところ
こちらも一直線に光と風が抜けていく気持ちの良い空間です。
 
 
 
 
 
 
こちらも9m近くある中廊下
中廊下に面した和室はすべて建具で開放可能になっているおかげで
廊下がただの通路ではなく、部屋と部屋をつなぐ役目となっています。
 
南側の内縁と中廊下は一周できるようにつながっており
さらに各部屋ごとにも行き来が可能なため、
多様な回遊性をもった、行き止まりのない自由度の高い空間です。
 
 
 
 
 
 
リノベーションのポイントになりそうなダイニングルーム
キッチンも含めて18畳のワンルーム空間は、ものを整理すれば広々とした空間になりそうです。
 
 
 
 
 
 
ダイニングルーム脇のスペースは洋小屋が現しになっていました。
ダイニングルームも天井を取り払うとダイナミックな空間になりそうです。
 
長く使われてきた家には、ただ古いだけではなく
くらしの記憶や思い出、愛着や懐かしさが詰まっています。
 
それらは形があったり、なかったりしますが
そこに暮らす人にとって大切な価値があるものです。
 
リノベーションにあたっては
残すものと新しくするものをどのように選択していくか、
そして、既存の空間と現代のライフスタイルをどのように融合させていくか、
そのさじ加減が重要になります。
 
それらのポイントを押さえつつ、
この家にしかない唯一無二の個性を引き出せるよう、これからプランを練っていきます。
 
 

時の建築

地域NEWS号外NETというサイトに「湯や 晴ル音」の記事が出ていました。
(写真は改修前の閉鎖した旧湯野荘)
 
記事では、リニューアルされた施設やカフェメニューの紹介などとともに
足湯カフェでの体験がレポートされています。
 
その中に次のようなコメントがありました。
 
 
 「ゆったりと時が流れ、思わず時間を忘れてしまいます」
 
 「足湯だけでしたが、すごくリフレッシュできました」
 
 
まさに、自分がデザインしたかったことを
記者の方が実感してくれていたのが、とてもありがたい思いです。
 
今回、設計にあたってこだわったのが、
湯野という地がもっているおだやかな環境に溶け込むこと、
そして、その環境でゆったりとすごせる時間をデザインすること。
 
一般的に建築は空間をデザインするものと思われていますが
私にとっては、そこで体験する時間や体験から生まれる記憶を
デザインすることでもあります。
 
湯や 晴レ音 は 「時の建築」 でもあるのです。
 
 

宇部の家 耐震調査

宇部の家は耐震改修を含む改修工事が完了し
改修後の耐震性能を調査しました。
 
今回も、グリーンデザインオフィスの岩田さんにお願いして
固有周期や揺れの振幅などの性状を確認しました。
 
 
 
 
 
 
納戸の天井点検口から天井裏にのぼり
梁の上に測定器を設置し、常時微動を測定。
 
 
 
 
 
 
家の中心部付近の柱を揺らして、揺れ幅も測定
 
改修前に比べて、揺れ幅が半減し、
耐震性能が確保できたことが確認できました。
 
 
 
 
 
 
耐震工事では、基礎の改修と耐力壁の設置を行いました。
耐力壁は、約60坪の平屋に対し、全部で35箇所設置しています。
 
家の中心部にある和室の床の間と押入部分は
表裏の両面に構造用合板を取付け、集中的に強度を高めています。
 
 
 
 
 
 
押入をクローゼットに改修した部分にも
改修に合わせて、壁を補強しています。
 
 
 
 
 
 
ダイニングの食器棚だった場所は家族のワークデスクに改修、
正面の壁を構造用合板で補強しています。
 
 
 
 
 
 
 
完成したワークデスクと左の収納棚
使い勝手に合わせて機能的なスペースに生まれ変わりました。
 
 
 
 
 
 
キッチン部分はご予算の都合もあり壁のタイルと天井の仕上げのみ改修、
手元が暗かった部分に照明を加えています。
 
 
 
 
 
 
基礎の補強工事の伴って改修された浴室、
床と壁のタイルを明るい色調に改め、
天井は建主のご希望により、ガラス塗装した杉板で仕上げています。
 
最初の打合せから2年、
ご予算のことや家族構成などの変化もあり、
長期にわたり何度も打合せを重ねてきました。
 
工事も含め、2年半以上の期間がかかりましたが
納得いく家づくりには、慌てずにじっくりと時間をかけることが大切です。
 
今回は、安全性と快適性を高める内容をリーズナブルにまとめ
このたび、無事、工事を完了させることができました。
 
 

湯や 晴ル音 オープン

 
 
湯野の温浴施設「湯や 晴ル音」が4月1日にオープンしました。
すでに、貸切風呂やサウナは早々と予約が入っているそうです。
 
昨日はお湯を出す吐水口のパーツが外れたと連絡があり
早速メンテナンスに行ってきました。
 
写真は夕暮れの貸切風呂「つぼつぼ」
昼の時間に自然の風や鳥のさえづりを聴きながらの入浴もよし、
また、夕暮れや日暮れてからは、星空を眺めながらの静かな時間もまたよしです。
 
 
 
 
 
 
この週末は桜が満開を迎えて、花見も楽しめるよい雰囲気になりそうです。
 
今回は建物を脇役に、庭を主役にすることをテーマに
既存樹木を残し、新たに桜やモミジ、様々な広葉樹で季節感を加えて
湯野の環境との一体感を図ることに注力しました。
 
こちらも日中はおだやかな庭と湯野の山並みを眺めながらの花見が楽しめるし、
日暮れてからは、ライトアップされる夜桜も風情があります。
 
 
 
 

湯野温浴施設 オープニングセレモニー

昨日の激しい雨も上がり、
晴れやかな空の下、オープニングセレモニーが行われました。
 
 
 
 
 
 
藤井市長も駆けつけて、
湯野の新たな交流の場が完成したことを祝福されました。
 
 
 
 
 
 
オープニングのテープカット
湯野温泉の理事長を中心に来賓の方々によるテープカットが行われ
新施設のお披露目です。
 
 
 
 
 
 
施設の新たな名称も発表され
「湯や 晴ル音」と命名されました。
 
明日明後日、関係者のお披露目を経て4月1日より、正式オープンします。
 
湯野でも、いよいよ桜の開花を迎え
来週には敷地内の桜も満開となるでしょう。
 
足湯につかりながら、オリジナルドリンクやかき氷を味わい
新たな貸切風呂やサウナでゆったりとした時間を過ごすひとときなど。
 
ぜひ、ご家族やお友達と新しい湯野の春を味わいにお越しください。
 
詳しくは 湯や  晴ル音 のホームページまで