駅前図書館、内覧会レポート1

明日オープンを迎える周南市立駅前図書館、
関係者用の開かれた内覧会に行ってきました。
 
 
 
 
 
まずは2階の南北自由通路からアプローチ
入ってすぐのところにあるのがツタヤ書店、書籍や雑貨などが販売されています。
 
 
 
 
 
真ん中には、いま話題の本たちが平積みにされています。
 
 
 
 
こちらは食や料理に関する本と関連グッズたち。
駅前図書館は、ライフスタイル関連のジャンルの充実が特徴です。
 
 
 
 
 
棚には様々な食品もディスプレイされていて
料理の本を参考にして、買い求めることもできます。
 
 
 
 
日本酒に関する本のコーナーもありました。
 
 
 
 
カウンター横には実際に日本酒が売られています。
 
公共施設でお酒を売っているというのも珍しい光景です。
規制緩和というお固い言葉のイメージではなく、
今の時代にふさわしい人間らしいくらしへの対応と受け取ればいいんじゃないですか。
 
 
 
 
入口すぐには周南市産品の特設コーナーも。
(観光案内所の機能がないのがこれからの課題です)
 
 
 
 
 
ツタヤ書店を抜けるとその奥が図書館につながっています。
こちらにもライフスタイルや旅行、デザイン関連の本が充実しています。
 
 
 
 
ツタヤ書店と図書館の間には明確な区切りがないため
かろうじて床に区分けが示されています。
 
行政の感覚ではなかなか手を出しにくいやり方ですが
これも民間の運営だからこそできたことでしょう。
 
将来、このサインすらなくなって
より自由で自立した時代がくることを願います。
 
 
 
 
 
図書館奥にはサービスカウンターがあり、
様々なサービスを行うスタッフたちがスタンバイしています。
 
 
 
 
 
駅前広場側は開放的な全面ガラスで
ドリンクホルダー付のベンチが設えてあります。
 
 
 
 
入口には車椅子やベビーカーも用意されて
ハンディキャップへの配慮がなされています。
 
 
 
 

生野屋の家、天窓

生野屋の家、天窓の設置が完了しました。
 
キッチン部分の採光と換気のため、着工後に追加したものです。
キッチン背面の壁は収納重視で窓を設けていないため
思案の末、天窓で対応することになりました。
 
 
今回はガスコンロのため
中間期から夏場にかけてエアコンを使わない日など、
火を使う調理中は暑さを和らげるのに大いに働いてくれそうです。
 
 
 
室内から見ると、明るさが一目瞭然、
昼間はほぼ照明いらずです。
 
さらに、電動開閉でしっかり換気もしてくれます。(もちろん網戸付)
雨が降れば、センサーで自動閉鎖してくれる優れものです。
 
 
 

生野屋の家、アトリエ工事状況

 

アトリエのサッシュ、取付完了しました。
 
建主と何度も打合せを重ね、絵画製作に最適な北面採光を実現。
最高高さ3.7mの北壁面にトリプルガラスの樹脂サッシュを
計10箇所はめ込み、均等な明るさと断熱性を両立させています。
 
 
 
 
画集などの本棚が置かれる部分には床補強も施され、
理想のアトリエへ向けて、ひとつひとつ形にしていきます。
 
 

ヘリテージマネージャー養成講座4

 
HM養成講座、今回は構造対策について学びました。
 
まず、櫛ヶ浜の家の改修でも構造解析をお願いした
グリーンデザインオフィスの岩田さんから、
改修事例にもとづいた実践的な講義をいただきました。
 
 
 
 
 
特に強調されていたのが、建物の耐震性を考える場合は
上物だけでなく地盤と一緒に考えることの重要性について。
 
櫛ヶ浜の家でもそうでしたが
昔の家は大した基礎がなく、地面の上にそのまま建っているケースが多いのですが
地盤が弱い場合には、その影響を大きく受けてしまいます。
そのため、しっかり踏んばれるように
強固なコンクリートの基礎を設けることが重要になります。
 
 
 
 
午後からは、関西大学の西澤英和教授からの講義。
ここでも、いかに地盤対策が大事かについて神戸の地震をもとに
説明をいただきました。
 
 
 
 
これは、阪神淡路大震災での活断層と被害の集中した地区を示した図。
(赤い破線が活断層、グレーで囲われた範囲が被害集中地域)
 
この図によると
実際に被害が大きかったのは活断層付近ではなく
それより海寄りの軟弱地盤の土地だったそうです。
 
建物被害については
震度の大きさだけでなく、地盤の影響が大きいことがわかります。
 
 
 
 
これは被害が大きかった三宮にある神戸15番館の倒壊した様子。
建物が跡形もなく崩れています。
 
 
 
 
 
15番館の基礎を実測調査すると、
南北方向に455ミリ、また、上下方向に309ミリも動いたそうです。
 
140㎡ほどのさほど大きくない建物でこれほど地盤が動くのだから
建物の強度だけでは、到底大地震にはかなわないということがわかります。
 
私のメモにあるように
いかに地盤の動きを上物(建物)に伝えないようにするかが重要となります。
 
建物の硬さや強さだけでは、必ずしも建物は守れないこと、
建物の構造にふさわしい構造対策を取ることが大事であることが示されました。
 
それが次の動画です。
 
 
 
これはE-ディフェンスで行われた実証実験。
(実物大の建物を実験室内に建てて、地震動を与えてその影響を検証するものです。)
 
耐震性のやや低い在来構法の建物(手前)と長期優良住宅(奥)を同時に揺らしたところ、
強いはずの長期優良住宅が倒壊してしまったのです。
在来構法の建物は揺れの最初に一瞬足元が浮き上がりますが
それによって地震の力を逃がすことによって倒壊が免れたと考えられます。
 
建物の構造対策を考える場合、
建物の硬さや強度などの性能ばかりに目が行きがちですが
木造が本来持っている復元力のある柔軟な構造こそが大事になるそうです。
 
地盤対策と木造の柔軟な構造、
意外と知られていない構造のポイントを学ぶことができました。
このポイントを、今後の設計にもしっかりと活かしていきたいと思います。
 
 
 
 
 

生野屋の家、外壁下地工事

  

生野屋の家、外壁下地工事が始まりました。
今回、初めて使うエクセルシャノンの樹脂サッシュも入ってきました。
 
 
 
 
サッシュ足元の先張り防水シート
サッシュ取付の前に、サッシュ足元の防水処理を行います。
 
木造住宅では、様々な部材を組み合わせて外壁を構成するため
継ぎ目から雨漏りが起こりやすいという性質があります。
そのため、外壁の仕上げだけでなく、その裏側でも防水処理をする
二次防水という考え方があります。
 
先張り防水シートは、サッシュのパッキンの劣化やサッシュ際からの漏水、
サッシュまわりの結露水から骨組みを保護する目的でつけられます。
 
 
 
 
 
 
サッシュとサッシュ下の先張り防水シートの施工状況。
 
 
万が一サッシュまわりから侵入した水を足元でガード、
外部に排出します。
 
 
 
こちらは、屋根裏通気の通気口(梁の上のすき間)
暑い夏の熱気、梅雨時期や冬場の湿気を含んだ空気を外部に排出します。
 
湿潤で雨の多い日本の気候はくらしに潤いを与えてくれる一方で
建物にとって大敵となる場合もあります。
 
完成してしまうと見えなくなるこれらの下地の処理が
実は建物を長持ちさせるための重要なポイントでもあるのです。
 

坂本杏苑さん、個展

本丁蔵部での開催された
書家の坂本杏苑さんの個展に行ってきました。
 
 初期の作品から今日までの作品が集められ、
作風の変遷も楽しめる趣向になっています。
 
 
 
 
主屋の玄関に掛けられた作品
 
白い画面にモノクロの墨が描く線とにじみによるコンポジション、
坂本さんの心の中にある心象風景が現れているようです。
 
 
 
 
座敷床の間のしつらえ。
 
和の空間にしっくりとはまる掛軸。
それぞれのものたちが響き合う美しい空間です。
 
 
 
 
展覧会の空間構成に使われていた掛軸。
 
「これは作品じゃないんだけど・・・」と言われたのですが
作者の素顔が垣間見えるような自然な雰囲気がとても気に入ったので
坂本さんにお願いして特別に手に入れ、事務所の打合せ室の壁にかけてみました。
 
ときはなる松のみどりも春くれば今ひとしほの色まさりけり
 
古今和歌集の春の歌、
新春にふさわしい風情ともども味わいたいと思います。
 
 

リアルな質感

あけましておめでとうございます。

昨年は櫛ヶ浜にある築95年の町家を再生するプロジェクトにチャレンジ、
耐震性と外部の改修を行いながら、空間に宿る歴史を受け継ぐ改修でした。
 
それは、改修によって空間のもつ意味まで漂白するのではなく、
そこにある時間や記憶の蓄積を未来につないでいくというものでした。
 
最近は、新築だけでなく、リフォームやリノベーションなど
古いもののもつ価値を引き出しつつ、現代と融合していく仕事が増えています。
 
そこには、
時間の経過による味わいや手仕事のもつ表情、生活者の記憶や愛着など
その空間だけに宿るリアルな質感が存在します。
 
我々の生活にはAIやロボット技術が浸透し始めていますが
だからこそ生身の人間が持つ感情や感性を大切にしながら、
リアルな質感にこだわった設計の歩みを進めていまいりたいと思います。
 
本年もどうぞよろしくお願いします。
 

2018.1.5 設計事務所 TIME

週末連載 台湾43

迪化街から5、6分歩いたところにある慈聖宮
このあたりは台北の下町で、庶民の生活に根ざした心の拠り所です。
 
 
 
 
 
 
内部も台湾らしい華やかな色使いですが
祈りの風景には世界共通の「静けさ」も感じられます。
 
 
 
 
 
この廟のユニークなのは、廟の外に小吃店の屋台が張り付いているところ。
心だけでなく、庶民の胃袋も満たしてくれるのです。
 
 
 
 
屋台の料理は境内に持ち込んで食べられるシステムで
聖と俗がクロスオーバーする実に寛容な空気が流れています。
 
ルールは人を縛るためにあるのではなく、
人と人がともに人間らしく生きるためにある。
 
下町の小さな廟に存在する寛容なルールには
がんじがらめになった日本が忘れかけている融通性が存在し
ルールというものの本質を教えてくれるのです。
 
 
 

何気ない風景@下関のロンドン

道路に沿って連なる建築群
 
HM養成講座で田中絹代ぶんか館に向かう途中、
日本らしからぬ風景に遭遇。
カーブする建物の連続が、まるでリージェント・ストリートのようです。
 
 
 
 
それがコレ、
19世紀、産業革命で活気づくロンドンに都市基盤の一つとして計画され
オスマンによるパリ大改造にも影響を与えたと言われています。
 
 
 
 
しかし、
ここにはさすがに「都市計画」の香りが漂いません。
 
 
 
 
改めて周囲を見ると
この建築群、なんと川の上に建っています。
 
 
 
 
ググってみると、一目瞭然。
ちょうど川の方向が変わるコーナーに建っています。
 
川の流れに身をまかせたゆえのカーブには、
自然に身を委ねる日本的な思想があるのかもしれません。
 
果たして思想が深いのか、それとも深読みしすぎなのか・・・