リアルな質感

あけましておめでとうございます。

昨年は櫛ヶ浜にある築95年の町家を再生するプロジェクトにチャレンジ、
耐震性と外部の改修を行いながら、空間に宿る歴史を受け継ぐ改修でした。
 
それは、改修によって空間のもつ意味まで漂白するのではなく、
そこにある時間や記憶の蓄積を未来につないでいくというものでした。
 
最近は、新築だけでなく、リフォームやリノベーションなど
古いもののもつ価値を引き出しつつ、現代と融合していく仕事が増えています。
 
そこには、
時間の経過による味わいや手仕事のもつ表情、生活者の記憶や愛着など
その空間だけに宿るリアルな質感が存在します。
 
我々の生活にはAIやロボット技術が浸透し始めていますが
だからこそ生身の人間が持つ感情や感性を大切にしながら、
リアルな質感にこだわった設計の歩みを進めていまいりたいと思います。
 
本年もどうぞよろしくお願いします。
 

2018.1.5 設計事務所 TIME