週末連載 台湾22

 
 
 
 
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永康街、集合住宅のファサード
 
ほとんどのバルコニーにびっしりと格子がついて、まるで監獄のようです。
しかし、格子の一つ一つは仕様もデザインも違うので
どうも入居者それぞれが自分で注文してつけているようです。
 
それにしても、この格子の目的は一体何なのか、
落下防止、それとも鳩よけ、荒手の強盗から身を守る防犯のため・・・?
 
残念ながら今回の視察ではその理由を突き止めることができませんでしたが
どの家にもついていることを考えると、台湾ならではの理由がありそうです。
 
 
 
 

週末連載 台湾21

繁華街の中にある永康公園真ん中の遊具で遊ぶ子供たち、それを遠目に見ながらベンチでくつろぐ大人たち。とても穏やかな風景です。周囲に柵がなく、まちと連続して開放感があり豊かな緑が茂ってとてもヒューマンスケール、公園の外周がベ … “週末連載 台湾21” の続きを読む





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繁華街の中にある永康公園

真ん中の遊具で遊ぶ子供たち、
それを遠目に見ながらベンチでくつろぐ大人たち。
とても穏やかな風景です。

周囲に柵がなく、まちと連続して開放感があり
豊かな緑が茂ってとてもヒューマンスケール、
公園の外周がベンチ状になっていて、くつろげる仕掛けが充実、
子供にも大人にも居心地のいい空間になっています。

一見、日本の公園と差がなさそうですが、
管理する側から発想する日本のようなよそよそしさはなく
使う側から考えて作られていることが実際のくつろぎに現れています。

さらに、この公園の形状が居心地に大きく効いています。



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航空写真で見ると、公園は変形の三角形になっています。

広さ900坪弱の小さな公園ですが
真四角の堅苦しさがなく、動きと変化、そしてパースが効いておおらかです。

中国ではシンメトリーで強いデザインが好まれますが
同じ民族でも、ここはその場の状況に委ねたデザインになっています。

やわらかく、さりげない雰囲気になっているところが
日本人の心に響いてくるのかもしれません。




週末連載 台湾20

茶藝館、回留の店内風景通りに面した開放的なつくりですが、照明を抑えた空間は少しほの暗く、とても落ち着けます。こちらは小上がりの床座、靴を脱ぎ、さらにくつろいだ雰囲気になります。いただいた烏龍茶基本的な作法はありますが、日 … “週末連載 台湾20” の続きを読む





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茶藝館、回留の店内風景

通りに面した開放的なつくりですが、
照明を抑えた空間は少しほの暗く、とても落ち着けます。




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こちらは小上がりの床座、靴を脱ぎ、さらにくつろいだ雰囲気になります。




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いただいた烏龍茶
基本的な作法はありますが、日本の茶道ほどの堅苦しさはありません。

リラックスできる空間で穏やかな時間を過ごせる台湾の茶藝館、
なかなかのクオリティーで、病みつきになりそうです。


週末連載 台湾19

永康街にある茶藝館、回留台湾に来た目的の一つである茶藝館めぐり昨年、台湾茶をいただく機会があり、日本の茶道との違いが興味深く本場でも是非、空間とともに味わってみたいと思っていました。店のファサードは黄褐色の土壁をアクセン … “週末連載 台湾19” の続きを読む





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永康街にある茶藝館、回留

台湾に来た目的の一つである茶藝館めぐり
昨年、台湾茶をいただく機会があり、日本の茶道との違いが興味深く
本場でも是非、空間とともに味わってみたいと思っていました。

店のファサードは黄褐色の土壁をアクセントに黒いフレームのガラス張り、
店先にあしらわれたススキが個性的で、まるで結界をつくっているようです。

しっとりと落ち着いた佇まいにオーナーのセンスを感じます。

週末連載 台湾18

ピンクの柱の足元にピンクの花畑、そしてピンクのおじさんそれがどうした!と言われればそうなのだけど花畑のまわりを白い蝶がヒラヒラと舞うその様はなんともシュールすべてがミスマッチ、決して美しいわけでもないのにどことなくのどか … “週末連載 台湾18” の続きを読む




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ピンクの柱の足元にピンクの花畑、そしてピンクのおじさん

それがどうした!と言われればそうなのだけど
花畑のまわりを白い蝶がヒラヒラと舞うその様はなんともシュール

すべてがミスマッチ、決して美しいわけでもないのにどことなくのどか
これは街かどに忽然と現れた桃源郷なのか・・・

非日常というより現実を超えたように見える、台北の何気ない風景です。


週末連載 台湾17

バルコニー状の棚に並んだ鉢植えたちまちの雑踏の中にも緑が潤いをつくります。都市に潤いを与え、まちを豊かにする緑の力、南フランス編やスイス・ドイツ編でも触れましたが、ここ台北にもちゃんと存在しています。南フランスvol.1 … “週末連載 台湾17” の続きを読む





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バルコニー状の棚に並んだ鉢植えたち
まちの雑踏の中にも緑が潤いをつくります。




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都市に潤いを与え、まちを豊かにする緑の力、
南フランス編やスイス・ドイツ編でも触れましたが、
ここ台北にもちゃんと存在しています。


南フランスvol.148
スイス・ドイツ71




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これは学校の窓の前面を覆うように茂る木々たち




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歩道をも覆いつくすほどに繁っています。


日本は利便性優先で「管理された緑」以外は排除されがち、
まちのなかから自由と主体性が見えにくくなっています。
しかし、
台北では、亜熱帯の気候も手伝ってか、緑に対しても寛容な姿が伺えます。


週末連載 台湾16

寿司鶴の看板がありますが、ここは台北、市場の風景です。龍山寺のある界隈は台北の中でも歴史が古く今も下町の雰囲気が残っています。ローテクで濃密、ウェットで生々しいこの空間は都市の近代化とともに絶滅危惧種となりつつあります。 … “週末連載 台湾16” の続きを読む




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寿司鶴の看板がありますが、ここは台北、市場の風景です。

龍山寺のある界隈は台北の中でも歴史が古く
今も下町の雰囲気が残っています。

ローテクで濃密、ウェットで生々しいこの空間は
都市の近代化とともに絶滅危惧種となりつつあります。

ただ、市民の暮らしの根源として、
このデープな空間性はこれからも生き延びるのではないか・・・
根拠はないですが、台湾人にはそんなスピリットを感じます。

週末連載 台湾15

台北に残る歴史的建造物、剥皮寮。1階の道路側は、やはり吹きさらしの歩道になっています。赤褐色のタイルの床、アーチの連続、木製格子の引戸、天井の照明など・・・まるで現代都市と清の時代をつなぐタイムトンネルのようです。201 … “週末連載 台湾15” の続きを読む




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台北に残る歴史的建造物、剥皮寮。
1階の道路側は、やはり吹きさらしの歩道になっています。

赤褐色のタイルの床、アーチの連続、木製格子の引戸、天井の照明など・・・
まるで現代都市と清の時代をつなぐタイムトンネルのようです。

週末連載 台湾14

台北のまちに突然現れた特異な風景龍山寺のある万華区に残る歴史的建造物、剥皮寮。清朝の時代までたどる建物は、開発が進む台北のまちでは貴重な存在です。それにしてもアクのあるデザインです。現代のペラペラな街並みにはない凄みをも … “週末連載 台湾14” の続きを読む





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台北のまちに突然現れた特異な風景

龍山寺のある万華区に残る歴史的建造物、剥皮寮。
清朝の時代までたどる建物は、開発が進む台北のまちでは貴重な存在です。

それにしてもアクのあるデザインです。
現代のペラペラな街並みにはない凄みをもっています。

週末連載 台湾13

龍山寺界隈の屋台街門前に市が立つのはどこの国も同じようです。お参りを済ませた後はこちらで朝食。まずは定番のビーフン文句なしにうまいです!こちらは魚のすり身のスープ細かく刻んだセロリの味が効いてます。味は申し分なし、しかも … “週末連載 台湾13” の続きを読む





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龍山寺界隈の屋台街
門前に市が立つのはどこの国も同じようです。
お参りを済ませた後はこちらで朝食。



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まずは定番のビーフン
文句なしにうまいです!



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こちらは魚のすり身のスープ
細かく刻んだセロリの味が効いてます。

味は申し分なし、
しかも、オープンエアーのおおらかな場所での食事は実に心地よい。

台北は都市として発展を続けていますが
近代化の過程で排除されていくこのような場所がいまだに存在します。

生活に密着した文化と現代が折り合って
美味しくて心地よい、深みのあるまちを生み出しています。