ヘリテージマネージャーの役割と工務店の力

山口で行われた今年度のHM養成講座を聴講してきました。
 
今回は長年文化庁で文化財行政に関わり、HMの制度をリードされてきた
工学院大学理事長の後藤治先生による「HMの役割」についての講演です。
 
 
 
 
 
スクラップアンドビルドから循環型社会に移行しつつある日本で
各地域に存在する地域資源を上手に守り、まちづくりに生かす手立てを
改めて詳しく学びました。
 
 
 
 
講演では「まちづくりと家づくり」の関係についてもご教授、
ハウスメーカーとはまた別の選択肢として
地域の工務店によって家づくりをすることによって
地産地消で地域経済の循環を強化できること、
それに付随した新産業の創出の可能性にも触れられました。
 
 
 
 
 
さらに、西日本豪雨や北海道の地震など
災害が起こったあとに欠かせないのが、被害を受けた家の復旧。
 
地元の工務店で作った建物は、その地域のフットワークによって
災害の復旧にも大きく役立つということを中越地震の実例を通して
お話しいただきました。
 
地方のまちづくりにおける工務店の役割について
とても説得力のあるお話です。
 
家づくりを通して自分の地域が元気になり、
万が一の災害においても、貴重な味方となってくれる工務店の力、
改めて見直してみる価値がありそうです。
 
 
 

秋穂東の家、仕上工事へ

秋穂東の家、リビングの造作がほぼ終わり、
広々としたワンルームのかたちが定まってきました。
 
南北の風の流れや光の広がりを意識して廊下側の既存窓(写真右奥)を残し、
その手前にも同じ形状の窓を設けて、緩やかに透けていく空間としています。
 
これから仕上の塗装工事に進んでいきます。
 
 
 

建具仕上げ材選定

秋穂東の家に使うラワン仕上げの建具、
その現物を選びに、資材倉庫までやってきました。
 
蒸し風呂のような倉庫の中で約1時間かけて
積み上げられた100枚以上のベニヤの中から
1枚1枚吟味しながら、掘り出し物を選んでいきます。
 
 写真の4枚のほか、計8枚をセレクト、
どれもクセの少ない自然な表情です。
 
 左の2枚は真ん中に象徴的な木目があるのが特徴で
特別な空間である書斎の入口用として、
より穏やかな木目の右の2枚は寝室用に使う予定です。
 
 

秋穂東の家、造作工事続く

秋穂東の現場、
内部の造作工事が続いています。
キッチン部分にシステムキッチンが据えられ、
その奥の食器棚とパントリーの入口の形ができてきました。
 
もともとここは、和室だった部分ですが、
押入れはパントリーに、床の間はウォークインの食器棚に様変わりです。
 
 
 
生い茂っていた木々が整理された南庭を切り取る出窓。
一見涼やかに見えますが、まだまだ暑い日が続いています。
暑い中、もうしばらく造作工事も続きます。
 

城ケ丘の家2

城ケ丘で進行中のプロジェクト
 
家族構成の変化に伴い2階建の既存住宅を平屋に建て替え、
耐震性や断熱性、バリアフリーにも配慮し、安全性と快適性を高めます。
 
外観正面は既存の塀や門扉とのバランスを図りつつ
シンプルな切妻屋根の組み合わせで構成。
 
南庭に開く居心地のよい家を目指します。
 
 
 

秋穂東の家、造作工事

秋穂東の現場、
引き続き内装造作工事が続いています。
 
連日の猛暑の中、工事の進行に合わせ
建具枠やコンセントの配置など、いくつかの確認を行いました。
 
新築と違い、元々の家の形に合わせてひとつずつ作り直していくため
予想以上の手間と時間を要しています。
 
室内はほぼサウナ状態で、立っているだけでも汗だくになる中、
職人さんたちの奮闘には本当に頭が下がります。
 
 
 

西豊井のプロジェクト

下松の西豊井で進行中のプロジェクト。
 
大きな旧宅があった広大な土地をミニ開発して造成された宅地の一番奥、
袋小路に面する南北に細長い敷地での新築計画です。
 
30坪ほどの2階建の住宅を、いつものように周囲のスケールに合わせて
いくつかのボリュームに分割して構成しています。
 
 
 
 
 
上から見た配置模型(写真左が南方向)
 
一斉に建てられるプレファブ系の住宅やコンクリートの擁壁など
周囲はミニ宅地にありがちなあまり風情のない環境です。
 
そのような環境ですが、
細長い土地の形状を生かして北側に建物を寄せて隣地から引きをとり、
隣地際に2台分のカーポート、そして植樹のある庭を配置し
ドライな風景との緩衝帯を設け、住まいの居心地を確保しています。
 
周囲の環境と上手に間合いを図りつつ、
ささやかながら心地よい住環境の創造を目指していきます。
 
 

室積のフォトスタジオ

いくつか新しいプロジェクトが始まっています。
こちらは、室積のフォトスタジオ+住宅のプロジェクト。
 
海にも近い穏やかでおおらかなローケーションです。
周囲のまち並みに合わせたボリュームの組合せと
ロードサイドのアイストップとなるミニマルなデザインで
現代版「まちの写真館」を目指していきます。
 
 

美醜の境界

改装中の小屋裏収納
コンパネやシナベニヤ、間柱などの下地材による構成です。
 
右奥から差し込む光のグラーデーションで空間が艶めいて
チープな素材のパッチワークと光の共演が美醜の境界を曖昧にします。
 
もちろん、現実的には裏方の空間なんですが
これを表に使い変えるとかなり鋭い空間になりそうで、
思わずそそられてしまうのは私だけだろうか・・・
 
 
 

秋穂の家、現場打合せ

梅雨が明け、晴天の現場。
東面開口部のサイズ変更に伴い、外壁も貼り直し、
瓦と白い壁に対して銀黒のガルバリウム鋼板をアレンジ、
モノトーンの外観が引き締まりました。
 
 
 
 
LDKでは杉のフローリングを貼りながら、
細かい取り合い部分の工事が進んでいます。
 
 
 
 
建主にお越しいただき、現場にて浴室と洗面室の床材の検討。
 
当初は両室とも天然スレートで揃える予定でしたが
床暖房する洗面室は、厚みの揃わない天然スレートでは施工が難しいため
代用のタイルサンプルを吟味。
 
結果的には、イメージに合うものがないため、
洗面室はフローリングに変更することになりました。
 
浴室は天然スレートを生かしつつ、
洗面室も深い色合いのフローリングを選択し直します。