週末連載 台湾29

台北駅の切符売り場
 
台中にある茶藝館を探訪するため、台北駅へ
台湾の新幹線チケットは事前にインターネットで予約できるので
面倒な会話を省略し、チケットを受け取ることができます。
 
 
 
 
台湾の高速鉄道
鉄道駅や車両、運行システムには日本の技術が貢献していています。
 
車両の色合いに日本との違いが現れていますが
車内の内装やシート、放送のスタイルもほとんど日本と同じです。
 
こんなところにも日本との親和性を感じながら
台北から1時間ほどのショートトリップです。
 
 
 
 

 

 

徳山駅ビル、構造見学

徳山駅前に建設中の交流施設
上屋のフレームが立ち上がり、建築士会の構造見学会が行われました。
 
 
 
 
入口で迎えてくれたのは超大型のクレーン。
こんな巨大な重機は普通の現場ではなかなかお目にかかれない。
 
 
 
 
1階、駅前広場側の大型庇。
約6mの跳ね出しで、建物と広場を緩やかにつなぎます。
 
 
 
 
庇の鉄骨ディテール。
跳ね出し先端が分厚くなって不恰好にならないように、
ビルドH(工場オーダーで加工したH鋼)で支えています。
 
 
 
 
1階室内空間、
天井高3.85mの細長い空間は全面、まちに開き、
まちと一体感を生み出します。
 
ここには図書館とともにカフェが併設され、
市民の様々な活動に開かれていくことになるでしょう。
 
 
 
 
2階、駅前広場側のオープンデッキ。
駅前広場を見下ろす奥行き6mのこの場所は
とてもおおらかで気持ちのいい空間になりそうです。
 
 
 
 
3階のセットバック部分を受ける段違いの梁。
 
駅前広場側に向かって段々畑のようにセットバックするこの建物、
広場に与える圧迫感を和らげ、まちの縁側のようなスペースを提供しますが
その分、構造の難易度が高くなります。
 
セットバックで2階の柱と3階の柱(左から2番目の梁の位置)がずれるため、
補強のため複雑なフレームになっています。
 
 
 
 
3階柱の根元を受ける梁とその接合部。
普通以上に大きな力のかかる部分なので構造も複雑ですが
この接合部をずれることなく水平垂直に組み立てることの大変さが想像されます。
 
 
 
 
梁継手のディテール。
右脇にプレートの左右位置を合わせるための補助アングルが付いています。
 
とにかくサイズが大きく重たい部材に対し、
高い精度を出すための現場の工夫が見て取れます。
 
 
 
 
3階のオープンデッキからの見下ろし。
段々畑のように徐々にセットバックしているのがわかります。
 
 
 
 
3階から見た御幸通り、そしてまちと山並み。
新しくてきれいになる駅ビルにならい、
広場やまち並みが調和する居心地のよい場所になっていくことが望まれます。
 
今回の見学で、建物の設計に込められたまちへの思い、
現場でも苦労や工夫の跡を垣間見ることができました。
 
出来上がってしまえば、誰も気づくことのないこれらの苦労ですが
完成後は、この施設をいかに生かし、大切にしていくか
今度は我々市民の力が試されることになります。
 
駅ビルは11月に完成、来年2月にオープン予定です。
 
 

櫛ケ浜の家、地鎮祭

櫛ケ浜の家の工事に先立ち、地鎮祭が行われました。
 
住宅の工事では、敷地の土を神社でお祓いしてもらう簡易な形式が多いのですが
今回は建設地にて正式な儀式が執り行われました。
 
正式な地鎮祭は久しぶりでしたが
神主さんによって祝詞があげられると、やはり厳粛な気持ちになります。
いよいよ工事が始まるのだと、改めて、身が引き締まる思いです。
 

週末連載 台湾28

まもなくレースのスタートか?
 
いや、そうではなくて、とある朝の通勤風景です。
手前で右手を上げて合図をしているのは交通誘導員、
一応信号機はあるのですが、ここでは手動で誘導しています。
 
 
 
 
さあ、一斉にスタート!
 
いや、あくまで通勤風景なんですけど
どう見てもバイクレース、先を争って疾走していきます。
 
日本と変わらない穏やかで整然とした朝の風景が一転、
日本にはないダイナミックな空気がみなぎる瞬間です。
 
 

 

櫛ケ浜の家、縄張り

 

既存の下屋が解体され、新たに増築する部分の縄張りが行われました。
 
鰻の寝床のような敷地は戦前から残る密集地区によるもので
隣地がかなり迫って互いの間合いを図るのが大変ですが、
これまで気づかれてきた地域力を頼りに調整していきます。
 

週末連載 台湾27

夜のとばりに怪しく光る牌坊(中国様式の門)
台北の最も古い町、萬華地区にある貴陽街の入口です。
 
この先にある華西街夜市を目指してホテルから歩いてきましたが
あたりはすっかり暗くなって少々心細くなりますが、
まるで「千と千尋の神隠し」の世界に引き込まれるように奥へと進みます。
 
 
 
 
門をくぐってすぐのところにある艋舺青山宮
こちらも台北では歴史のある道教の寺院、
夜遅くまで開放されていて、まるで祭りの縁日のような雰囲気です。
 
 
 
 
再びうす暗い道を進むと見えてきた「華西街夜市」の看板
さらにその先にも明かりのついた門が見えます。
 
暗さのなかに浮かび上がるまちは、まるでチャイニーズマジック、
なぜか奥へ奥へ引き込まれてしまう、
夢の中に迷い込んでしまったような不思議な時空間です。
 
 
 
 
ここまでくるとようやく人の賑わいが感じられます。
この先はアーケードになっていて、迷宮の核心に近づいてきた感じがします。
 
 
 
 
大通りをはさんでさらに奥へつづく夜市
 
 
 
アーケードを抜け、さらにつづく夜市
こちらには服や雑貨、土産物などがあふれていて
さっきの薄暗い静けさが嘘のような賑わいです。
 
 
 
 
歩き疲れて腹が空いたところで一服することに
屋台も盛況です。
 
 
 
 
今宵の食事、台湾ビールとともに
このままこの迷宮で陶酔していくのでした。
 
 
 

虹ケ浜の家、古い部材について

 

虹ケ浜の家で使う階段板
解体した古い家で使われていた松板を加工し、
新しい階段の寸法に合わせて調整し、再利用します。
 
ここのところ、古いものを生かして次の時代につないでいく仕事が増えていますが
このプロジェクトでは、古い部材を新しい家にアレンジして、
そこに暮らす人にとっての「愛着」という価値を加えていきます。
 
 
 
 
 
こちらは古い家の内縁の欄間に使われていたガラス建具
 
丸太桁に合わせて高さが調整されていたので
1枚1枚高さ寸法が違うので扱いにくい部材ですが、廃棄してしまうのはなんとも忍びない。
なんとか工夫して生かしていきます。
 
 
 
 
 
中桟のディテール
使われている材の質が良く、中桟の細工、表情も素晴らしい。
 
経済的でシンプルなデザインが主流になる中で
この手間のかけ方はなかなか貴重です。
 
新しい家と古い部材、新しいデザインと古い表情、
これらの間合いを調整しながら、調和した空間づくりの検討を進めます。