周南・山口・宇部の各現場進行中

児玉神社の社務所新築工事、足場が解体されて外観が姿を現しました。

建替前の社務所の3倍近いボリュームがありますが、2階と両翼の平屋部分をセットバックさせて、参道に対する圧迫感を抑えています。

本殿より大きなボリュームながら、色のトーンを抑えて脇役に徹しています。

 

 

山口のプロジェクトでは、店舗のカウンター部分に欄間がつきました。

欄間の格子は見付を極力小さくし、千本格子状にデザイン。奥からの光が繊細ににじむよい感じになっています。

 

 

格子からにじむ光

格子の奥行きを深くすることで、光が直線的に透過しています。最終的には、間接照明がついた状態で光の加減を調整していきます。

 

 

宇部西岐波の家のリノベーション

既存の階段に落下防止用の手すりがつきました。元の階段の形はそのままに16ミリの鉄筋を天井裏の梁から吊っただけの単純なものですが、一気にモダンな雰囲気に変身です。

 

 

キッチンには造付のキッチン家具が設置されました。

やや木目の気になる部分は改めて調整しますが、南北の庭に面するオープンキッチンは風が抜ける気持ちのよい場所になりそうです。

 

2025.11.27 設計事務所 TIME

家具・照明の現品確認@福岡

山口市泉都町プロジェクトの店舗でつくるカウンターや応接スペースで使用する家具の確認のため、福岡に行ってきました。

午前中は、福岡の大和銘木にてカウンター用の天板を確認。上の写真は、店舗の立飲み用のカウンターに使用するヒノキの一枚板です。

 

 

非日常の空間で味わう貴重な日本酒に合わせ、カウンターの天板は、和の繊細で清潔なイメージをもつヒノキを選択しました。

 

 

カウンターの面取りにも繊細さを求めて1ミリ程度とする予定です。

 

 

博多に移動し、午後からはソファや照明の確認。

博多リバレインにある NOUS PROJECT にてソファの現物を確認。今回、家具や照明のご提案をお願いした廣中夫妻の案内で、建主と共にソファの寸法や座り心地、生地の質感や色合いなどを確認しました。

 

NOUS PROJECT は久留米にある「ユーカス」のオリジナルブランドで、性能や座り心地とデザインのバランスもよく、クオリティの高い家具ながら海外メーカーに比べ、コストも魅力です。

 

 

こちらは最終的に選んだソファ。奥行きが108センチと深く、よりくつろいだ座り心地が好評だったため、当初提案されていたものから変更することになりました。やはり、現物を確認し、実際に座って感じることが大切さです。

 

 

ソファの形が決まったら、空間に合わせてソファの生地を確認していきます。今回は、白い空間に合わせ、メインテナンス性も考慮したグレー系を選択しました。

 

 

ソファを確認したあとは、廣中氏のオフィスも兼ねるご自宅へお邪魔し、取り寄せていただいた椅子や照明器具を確認。

このペンダント照明は、ルイスポールセンのVL45で、廣中氏のご自宅で実際に使われているもの。柔らかい造形と光が印象的で、ここと同じように玄関スペースに使用します。

 

 

店舗の4人席で使う椅子は、剣持勇デザインのNo.207。黒漆のような質感に肘掛と背板が一体化した曲木の造形が個性的で、シンプルな形ながら座り心地もなかなか良いです。

 

 

細かい内容をさらに打合せするためにリビングに移動。

隣接するキッチンはシンプルながら北欧の素朴なキッチン用具が並び、センスがよく、居心地のよい空間です。

毎年デンマークへ買い付けなどに行かれるとのことで、この空間もなにかハマスホイのような静けさを感じます。

 

 

最後におまけの1枚

廣中氏の事務所が入るマンションは、福岡市のネクサスワールドにあるクリスチャン・ド・ポルザンパルクの設計によるもの。そのデザインは個性とエレガントさが共存するところが興味深く、壁の足元にある巾木もなかなか個性的でした。

 

 

山口、宇部の現場進行中

山口のプロジェクトで棟上げが行われました。雨よけ用のシートが巻かれた建物は左右が出っ張っており、それに挟まれた真ん中の部分がゲスト用リビングとつながる中庭になります。

 

 

奥行き9mのゲストリビング

左側のシート部分は天井まで全面開口となり、中庭と一体の空間になる予定です。

 

 

こちらは宇部西岐波のリノベーション

既存のリビングでは内壁や天井の解体が終わり、空間の骨格が整ってきました。正面の玄関戸とその左の窓を開けると庭の緑へと視線が延びていきます。

 

 

既存の階段の塗装を落としたところ

もともと艶ありの濃い色で塗られていましたが、1週間以上かけて丁寧に削り取ってもらいました。重厚な印象だった階段が、シャープなスケルトン階段として生まれ変わりました。

 

 

山口市で工事開始

少し前になりますが、山口市の湯田温泉にほど近い場所で地鎮祭が行われました。

建主の熱い思いを受けて。昨年の5月から設計を詰めてきました。45坪の平屋の建物は、日本酒の角打ちのお店や会社の応接室、オーナーの住居などが収められた複合建築です。

 

 

地鎮祭では、会社のブランドであるお酒も祭壇に飾られました。

 

 

祭壇に飾られた「MUJAKU TEN -天-

 

 

先週から基礎工事が始まりました。

昨年の湯野温泉と同様の補助金事業で、地域の活性化に寄与する施設を期待されており、来年の2月の完成を目指して力を注ぎます。

 

2025.8.25 設計事務所 TIME