グラントワの大ホール

益田市のグラントワで行われたコンサートに行ってきました。多くの観客を迎えるホワイエには印象的なデザインの照明が目を引きます。。

日曜日に行われたチェロのコンサートで、チェリストの宮田大さんとグラントワを設計した内藤廣さんの対談も行われ、建築と音楽の関わりやグラントワの設計にかけた思いなどを伺うことができました。

 

 

ホワイエ空間は3階まで吹き抜けていて、まるで大聖堂のような荘厳さです。

 

 

ホール側面の壁はコンクリートむき出しで壁が多面体のように折れ曲がっています。このコンクリートという硬く重い素材と、反響を考慮した屈折する壁面が豊かな音響効果を生み出し、どの席にいてもクリアな音が聴こえるそうです。

 

 

コンクリートの壁はホールの外側にも多面体の形がそのまま現れています。

 

 

こちらはかなりマニアックな写真になりますが、多面体のコンクリートの6本の折れ線がズレることなく見事に一点に集まっています。

当たり前のように見えるかもしれませんが、図面で描くことができたとしても、それを実際につくるのはそう簡単ではありません。

巨大な空間をたくさんの職人たちが連携し、協力して同じ目標へ向かって集中しなければこんな仕事はできないでしょう。

さらに、この造形はコンクリート打放しという一発勝負でつくられていて、まさに執念の仕事と言ってよいでしょう。

圧巻の造形です!

 

 

住まいづくりの会 四国視察

瀬戸大橋を渡り、四国へ

設計や施工で建築に関わる有志による住まいづくりの会、年に一度の建築視察で今年は四国へ行ってきました。現在3つの工事が進行中で現場に追われる日々ですがこの企画を楽しみにしてくれている仲間のために、なんとか時間を見つけて視察先の建築と行程を組み立て、人数分のホテルを確保し、視察一週間前にようやく計画をまとめました。

今回も建築のビルディングタイプや建設年代は多種多様ですが、四国のもつ独自性や地域性に対し、建築家がどこに注目し、何に重きを置いて建築をつくりあげたのか、その思いを探りつつ、建築の持つ力を体感しようという目的です。

 

 

こちらは香川県高松市に完成したばかりの最新建築です。

 

 

一方こちらは明治時代の建設による伝統的な五重塔

 

 

伝統木造を新たな視点でデザインしたインテリアの習作などもあり、バラエティ豊かな建築たちをこれから少しずつ紹介していきます。

 

 

山口、宇部の現場進行中

山口のプロジェクトで棟上げが行われました。雨よけ用のシートが巻かれた建物は左右が出っ張っており、それに挟まれた真ん中の部分がゲスト用リビングとつながる中庭になります。

 

 

奥行き9mのゲストリビング

左側のシート部分は天井まで全面開口となり、中庭と一体の空間になる予定です。

 

 

こちらは宇部西岐波のリノベーション

既存のリビングでは内壁や天井の解体が終わり、空間の骨格が整ってきました。正面の玄関戸とその左の窓を開けると庭の緑へと視線が延びていきます。

 

 

既存の階段の塗装を落としたところ

もともと艶ありの濃い色で塗られていましたが、1週間以上かけて丁寧に削り取ってもらいました。重厚な印象だった階段が、シャープなスケルトン階段として生まれ変わりました。