大浦天主堂からグラバー園への道行き、
古びたレンガの壁の所々に生え出した緑。
夏の日差しを受けて、なんとも美しい表情をつくっています。
うねる階段の曲線が美しい。
まるでバロック様式のような曲線はなかなかの技。
300年の鎖国の中で日本の大工技術は大いに熟成したと
昔、大学の授業で聞いたような記憶がありますが
この難儀にも堂々と応じた当時の大工に技に感服。
窓から日本が見える。
大浦天主堂脇にある神学校、
窓は開き窓で建物も西洋風のつくり。
近世以降、西洋の影響を色濃く受けたこの地で
日本の内と外の距離的奥行きを1つの窓に見つけることが出来ます。
見ているのは庭の石ではなく、手前の手すり。
鉄筋を単純にカットして溶接、あとはうすいFB で床にビス留め。
コストを逆手に取ったつくりに
さっぱりと割り切れた感じがあっていい塩梅です。
長崎における歴史の重心の1つ、大浦天主堂。
外壁はレンガ造、一方で内部のリブボールト柱は木造です。
石造の理屈を表面的に模倣しながらも
その技術の高さとそれをつくった精神に歴史の重みがあります。
夏季休暇を使って長崎を訪れました。
近世以降、このまちに積もった歴史は
急峻な土地が港を囲むこの地形と因果がありそうな
そんな気がする、それほどに、この地は独特です。
カフェの洋館部分。
ビル自体のつくりはかなり古く、そこに古材を継ぎ合わせながら
上手に空間を造り込んでいます。
新しさだけにとどまらず、新旧の時間を自在に行き来できる
そんなデザインがここには確立しています。
祝島の神舞を見に行きました。
あるばる大分からやってきた神様は
大海原を3回ほど、ゆっくりと旋回します。
壮大にしておおらかな祭りの風景は、
古くからの日本が今に共存する、不思議な時間です。