素材、手間、趣き

南禅寺界隈でみつけた竹垣
 
節の位置が、意図的に一本一本ずらしてあるのがわかります。
(その証拠に、釘の高さはきれいにそろっています)
 
実際にやってみると分かりますが、
位置をそろえるより、ずらすほうが格段に難易度が高いのです。
 
節の位置をずらして堅苦しさをぬぐい、自然の風合いを生かし、
隣り合う竹どうしは、節の幅の変化に合わせて削り合わされています。
 
どこでも手に入る素材にそこまで手間をかけるのかと思うほどですが
その手間によってしか生まれない上質な繊細さと趣きが現れています。